最近また村上春樹を読み始めている。村上作品を読むとやはり音楽が聴きたくなる。とくにジャズが。
ということでいろいろと探索しているのだがとりわけ前期Miles Davis Quintetの録音(SpotifyではMilesからSteamin’までの5枚)にはやはりというべきか心惹かれるものがあり、繰り返し聴いている。作業用BGMとしても、街を歩いても、部屋でもの思いにふけっているときにも、場に適度なテンションを加えてくれる感覚がある。不思議な可塑性をもった音楽だ。
何より私の大好きなRed Garlandがピアノを弾いている。彼の弾く和音には、手練の料理人が即席でつくった温かいスープのようなイメージがある。味はそれほど複雑ではないが、他には代えがたい滋養がある。
このあとピアニストはBill Evansに代わって、Kind of Blueが生まれるという流れである。ちなみにWikipediaによるとMilesを除く前期Quintetの4枚に入っている曲はすべて2日間で録音されたらしい。その録音を一年一作のペースで切り売りしていたようだ。たまげた。