半年ほど前に今後の身の振り方についての方針転換をしてからこのかた、自己欺瞞と、他人の前で取り繕ったようなことを言うことだけはやめようと思って過ごしてきた。その結果、私という人間の正体を思い出してきた感がある。
要領が悪く臆病で不安症だが、その反面すぐ調子に乗る。できることが少ないし、いますぐカネになるようなスキルももっていない。つまり凡夫。
私は凡夫という言葉がかなり気に入っている。最近、凡夫主義(ボンピズム)という概念を創り出して悦に入っているほどである。
それは、自分自身に正直になり、地に足のついた自己変容を希求する立場のことである。ボンピズムは、盲目的な現状肯定と高邁すぎる理想主義のあいだにある。ボンピスト(凡夫)は、根拠のない全能感も、その裏返しの無能力感も抱くことはなく、自分にできることの限界を見定め、黙々と手を動かす。
ボンピズムの殿堂、ボンピドゥー・センターを設立したい。こけら落としは日本からやってきたバンド、凡夫・オブ・チキンの歌うエルヴィス・コステロ「ボンプ・イット・アップ」。